■2003年12月17日(水)〜12月31日(水)■

12月31日(水) 飲みっぱなし朦朧越年             文責:タケ
 遅れ馳せながら注連飾りなど飾り、車も洗い、早々に風呂に入って夕方から飲み始める。実家には甥や姪も集まった。賑やかなことはいいことだ。酒がうまい。バカ話は小生の役目であるから飲みながら張り切ってバカ話をする。甥、姪、我が娘たちが笑えばそれで小生は上機嫌だから、彼らから見れば本当のバカ者に見えているだろう。それでいい。それでいい。宵の口から朦朧として、そのままいい具合に朦朧状態を引っ張って、どうにかこうにか越年!(やっと越年!)

12月30日(火) 寒くて温かい年末               文責:タケ
 二日酔い激しく、オエ、オエ、オエ、となりながら吉祥寺へ。高架下駐輪場に我が愛車を取りに行くのだ。1カ月ほども前のこと。契約駐輪場とはいえ置きっぱなしにしている小生の不精のせいかもしれないが、特価7000円で購入した我がチャリンコはある晩、前輪のゴム部分が外されるという無残な姿に成り果てていた。年末の忙しさもあってそれを放置していたのだが、駐輪場の契約も年末までということで、この際、引き上げることにした。吉祥寺駅近くの自転車屋へ引っ張っていって修理をし、そこから乗って帰るつもりだった。しかし、自転車屋はすでに休みに入っていたのだった。そこで、いったん家へ引き返して出直し、ワゴン車の後部座席に自転車を積んで自宅近くのホームセンターへ持ち込んで修理を依頼。だが、年末のことでここも混んでいて時間が余る。いったん家へ帰って時間を潰していると家内はそれをいいことに、近くの店からクリーニングに出した衣類を取ってきてくれとか、小生のために買ってあったユニクロのフリースを取り替えて来るべしとか、いろいろ命ずるのである。フリースに関しては、最近とくに腹の出まくった小生の体型を考慮した家内がLサイズを購入していたのであるが、自慢じゃないが小生はとびきりの短足である。ユニクロのLは小生にとって、上は問題ないが、下は引きずってしまって危険なことこの上ない。これは小生の体型のせいでもあるから仕方なく言うことを聞き、ついでにクリーニング屋にも寄り、一緒についてきた末っ子にビデオを借りてやり、またもやいったん自宅へ引き返してから今度は徒歩で愛車を引き取りに行き、見事に生きかえった愛車に乗って北風の中を家に向かったのである。が、お勤めはまだ終わらない。先日合宿へ旅立った長女が帰って来る。部員みんな疲労困憊だから父兄は協力して車を出し、駅まで迎えに行くべし。はいはい、行きます参ります。この頃には二日酔いの苦しみもすっかり抜けて元気でもあり、駅まで行って車を停め、タバコを吸いながら子供たちを待つ。するとほどなくして、ジャージ姿の中学生たちが賑やかに駅から出てきた。寒い風の中、元気を漲らせている。ちっとも疲れてはいない。しかしそれが嬉しかった。家に着いて、ようやくこの日最初の1杯である。夕食はおでん。ベランダで冷やしてある瓶ビールを持ってこようとする家内に言った。今日は熱燗にしようじゃないの。

12月29日(月) 名物「やきとん」で忘年会          文責:タケ
 仕事場に午前11時到着。終わらない仕事の発注先に連絡すると、年明けに出来あがっていれば問題はないですよと事も無げに言う。最初から言っておくれよ! 年末最後の請求書作成業務など完了させ、午後からは忘年会、かと思いきや「酒とつまみ」隊が行く飲み屋探訪の取材なのであった。中目黒で、2軒取材。その後で仕事場へ戻り、いよいよ本当の忘年会。Wクン、Sさん、紅一点Y子ちゃんと連れ立って仕事場近くの「西口やきとん」。立ち飲みである。「酒とつまみ」の場合、忘年会は立ち飲みなのだ。でも、ここのモツはうまいよ。Y子ちゃんもお喜びの様子だし、なにより女性がいると態度が180度変わるSさんの機嫌が良い。すこぶる良い。忘年会はこうでなくてはいけない。この機嫌の良さ、きっとどこぞのパブまで持続することだろう。ひょっとすると、明日いっぱいはもつかもしれない。ひとり、鬼のような形相で通称「ボール」(レモンハイ)を牛飲していたのがWクン。年末年始無休男である。彼は一昨日から2晩連続徹夜で単行本1冊分を書き切り、今日の忘年会はとうてい参加不可能という状態にありながら、午後、近くのカプセルホテルで2時間ばかりの仮眠をとり、風呂に入り、忘年会のために午後6時頃、仕事場へと戻ってきたのであった。「なんかこう、あたま、シビレル感じ」いつになく言葉がブロークンなのが気になるのだが、なにしろ忘年会であるからしかたがないのだった。みんなガブガブ飲んで、けっこう回って店を出た。Wクンはいくらなんでも寝なくてはならない。Y子ちゃんも遅くまで引っ張ってはいけない。Sさんは放っておけばどこぞへ向かう。小生は再び、コリドー街Rから六丁目Lへと足を運んだ。今度こそ今年最後のご挨拶。しっかりとご挨拶。でももう、いい加減酔っ払っていた。よいおとひを〜、くらいは言えたはず。

12月28日(日) まだ仕事。怒りのウイスキー         文責:タケ
 6時起き。部活の合宿に行くという娘を新宿まで送る。帰宅して朝食。また寝床へ戻りたいところだが、まだ仕事。明日までに納めろという仕事が来たのは20日過ぎのことで、材料が揃ったのが昨日。シコシコと資料を読んでできるところから片付けていく。結局は丸1日かかっても終わらない。もうアタマにきた! 夕食後はビール、ウイスキーとガソリンを追加しながら仕事を続ける。でも、終わらない。もう、完全にアタマにきて、というより酔いが回ってしまって、深夜までウイスキー。もちろん、仕事は途中から放棄して。

12月27日(土) 好みのラーメン屋がない!          文責:タケ
 ヤボ用で大塚へ。しばらく人を待つ時間があったのでラーメン屋を探した。古い商店街なんかが残っている町だから期待していたのだが、赤い暖簾の古びたラーメン屋さんがなかなか見つからない。一軒だけ見つけた店は外に人が並んでいて入れない。店構えはなんとも好みに合うのだけれど、小生、並ぶということができないタチなので、諦めて他をあたるのだが、これが、今風というのか、なんというのか、小奇麗な店ばかりで、どうにもならない。駅周辺を何周もして、結局見つからず、本意ではないなと思う店の客に。餃子とビール、後でラーメン。注文はそれだけだが、なんかこう、昔の大衆食堂的なお店でないと、どこかに不満が残ってしまう。味の問題ではなくて、あくまでも店の居心地の問題なのだが、なかなか難しい。スープも麺も凝っていて、飛び切りうまいとは思わないまでも不満ではない店は数々あるのに、スープにも麺にも凝っていないなんの変哲もないラーメンを出してくれる店が見つからない。そういう店で食べる餃子は、なんの変哲もないけどうまいし、ビールまでうまいと思うのだが、そういうラーメン屋が見つからない状況というものは、初めての土地でここぞと思える店構えの一杯飲み屋に出合えない夜によく似ていると思う。

12月26日(金) 大阪日帰り、忘年会直行            文責:タケ
 二日酔いのまま羽田空港。大阪への日帰り仕事で、現地に着く直前までヘロヘロだったが、仕事は無事に終了。夕方、帰りの飛行機を待つ間から飲み始め、羽田からは仕事へは戻らず浜松町の飲み屋へ直行。編集者さん2名とSさんが先に飲んでいるところへ合流して、今年初めての忘年会に参加した。いい加減に酔っ払って、浜松町でみなさまと別れると、もうまっすぐには帰宅できない気分になっていた。どうもヘンなんですが、酔うほどにもうイッチョいったろか、という気になり、行ったところでロクに飲めもしないのに、その店を出るともうイッチョということで、結局浜松町の後で、2軒のハシゴ。場所はコリドー街のRと六丁目のL。いずれも酒とつまみを購入してくださっているお店で、今年1年のご愛顧に感謝しての訪問であったが、もうベロベロでした。ども、ありゃあとうございやした、程度のことは言えたはずだ、たぶん。

12月25日(木) それぞれの校了                 文責:タケ
 とうとう校了した。終日、ゲラの最終確認と修正をして、午後7時ごろに完了。さあ打ち上げだ! というタイミングだが、そうはならないのだった。年末年始無休予定のWクンだけでなく、小生もこの日までの仕事があって、ひとまず仕事場で缶ビール1本を空けるのが精一杯。小生の仕事が終わったのもそうとうに遅かったが、Wクンはまだまだ終わる気配すらない。Sさんはすでに、どこぞのパブで賑々しく一人祝いをしている頃合である。Iさんも自宅でゆっくりと休息をとっているところだろう。仕事場を出た小生は、ひとまず新宿、と思い決めて駅へと急いだ。

12月24日(水) イブは餃子とレモンハイ            文責:タケ
 カメラのSさんと横浜で仕事。みなとみらいの中を周るのだけれど、クリスマス・イブのことでもあるから、どこもごった返していてメシも食えない。息の詰まるような思いで仕事場へ帰って来たのが午後7時。するとそこに、酒とつまみ入稿直後から関西への日帰り出張を敢行し、年末年始無休という過酷な仕事に飲み込まれているWクンがいた。おお、我等はクリスマス・イブも一緒に過ごすのだ。なんという友情であろうか。小生は校了紙読みの最後の追い込み。Wクンはその仕事をすでに片付けて自らの仕事に熱中。そしてSさんは、なんとなく缶ビールなんぞを飲むうち11時頃となって、駅前の中華屋へ。中国人青年に餃子とビールを注文してメリー・クリスマス。ビールを飲み干すやレモンハイへ突入。12時までの店だから、我等はいつものように、スーパー・ハイ・ピッチでレモンハイをお代わりするのであった。

12月23日(祝) 読み返すだけで気持ち悪い          文責:タケ
 終日、校了紙を読む。しかし、全篇酔っ払い記事のこと、読んでいるだけでも酔ってくるような感じだ。ナンなんだコレハ、と我ながら思う部分も少なくない。夕刻前、ビールを飲もうかどうしようかと迷いながらも、校了から次号の企画検討までの間はせめて酒を控えようかと真剣に思った。寝る前に牛乳を飲む生活だってその気になればできるのではないかとも思った。ところがそこへ北海道の知り合いから宅急便が届いた。カニだった。牛乳でカニというわけにはいかないし、カニ食って飲んだ後に牛乳飲んだら全部吐いちまう、などと呟きつつ、小生はサンダルを履いて家を出る。ジンにしようか、ウォッカにしようか……。

12月22日(月) 吉祥寺Wで読者と遭遇             文責:タケ
 仕事で、午後は、代官山なる土地で過ごす。代官山なる土地は、まがりナリにも東京都民として40年暮らしてきた中で、今回を含めて3回くらいしか降り立ったことがない。もちろん車で行くこともない。どうにも居場所がないのだ。知らないだけなのかもしれないけれど、駅を降りたとたんにどうしたらいいのかわからなくなる。そこで午後一杯を過ごした。もう限界というところで解放され、大急ぎで事務所へ戻ると、酒とつまみ4号の校了紙が届いていた。あと、もうひと踏ん張りである。明日の休みを利用して読み込むつもりで一部をカバンに詰め帰路につく。が、そのまま帰れない。やはりどこかへ寄る。最終的には吉祥寺のWへ。今夜はトイレを借りない。済まし顔で飲む。と、バーテンダーのTさんがカウンターにいたお客さんに目配せをする。聞けばそのお客さん、小誌をご存知とのこと。嬉しさのあまり、発行前の4号の内容を少しばかり喋る。でも喋り過ぎて買ってもらえないと困るというセコさが出て、会話は尻切れトンボになってしまう。悪いことをしてしまったかもしれません、すみません。でも、楽しみにしていますよと言われると、本当に嬉しい。バカもやりがいがあるというものである。

12月21日(日) ハムスターでウイスキー            文責:タケ
 午後からノソノソと起き出して末の子を連れてホームセンターへ。そこでハムスターを購入。3年ほど前にも飼ったことがあって、その時期に小生いきなり喘息になったものだから本来は用心しなければいけないのだけれど、その当時も医者でアレルギー反応を調べてもらったところハムスターは無関係という診断だったので、まあ大丈夫だろう推測をして再び飼うことにした。ハムスターは番いで飼うとネズミ算じゃないけれど極めて旺盛な繁殖活動を見せるので実に愉快なのだが、以前それで我が家はちょっとしたパニック状態に陥ったので今回はひとまずオスのみを購入した。買われてきたばかりのオスは人になれておらず、子供が手を差し伸べても見向きもしない。そもそも夜行性だから昼間は元気がない。それは小生も同じだ。そして深夜。家族が寝静まった後でケージの中を覗いてみると、まだ名の決まっていないこの小動物、元気に動き回っている。昨日からヒマさえあれば眠っていた小生もここへ来て目が冴えてきて、ウイスキーのグラスを片手にハムスターを眺める。飽かずに眺める。何も考えず、ただハムスターを眺めるうち、ウイスキーを3杯飲んだ。

12月20日(土) 缶ビール2本で即就寝             文責:タケ
 久しぶりの休日。校了紙が出るまでの間は何もすることがない。どこかへ出かけるとかゆっくり本を読むとか、いろいろやることはあるだろうに、何もしない。何もできない。夕方、缶ビール1本。ちょっとばかり本を読もうと思ったら眠り込み、起きて簡単な食事をするとまた眠る。深夜になって目が覚めて、また缶ビール1本。うまくない。タバコに火をつけると、吸い込む前からむせかえるようで、これもダメ。しょうがないからウイスキーと思うけれど、またまた猛烈に眠いので、そのまま眠ることに。

12月19日(金) 富士山麓日帰り、下痢ひどし!        文責:タケ
 ビジネス記事の取材で富士山麓の町へ。カメラマンの方の車に乗せてもらい、帰りも都合のいいところまで送りますよという言葉に甘えて都内へ戻る。19時。画家のMさんの個展に行く。そこでWクン、Sさんと合流。今夜が初日。年末恒例の個展は、Mさんとのお付き合いが始まって以来の毎年の楽しみになっている。美術関係の人、出版関係の人、広告関係の人、それから酒関係の人など、いろいろな人が集まっていて、我等も酒がらみの一員として顔を出させてもらっている。麗しい女性が多いこともMさんの魅力。欲しい作品が何品かあった。ちょっと酒を控えたぐらいでは買えないサイズの絵もあるから、ひとまずは、酒席だけのお付き合いに留まることになるが、Mさんの酒は実にいい酒なので、小生としては時々飲めればそれで大いに満足。個展会場の外で、各界の人が持ちよった上等のワイン、シェリー、ウイスキーなどをガメツくいただく。そして今夜も酒つま隊のロケハン。場所は三軒茶屋。迷路の中をいろいろ歩いて、好みに合う上等の酒場を発見してここでも満足。編集のTさん、昨夜に引き続き、では、と言って徒歩で帰る。酒の後で歩いて帰るのは小生も好きだが、夜遅いのでちょっと心配でもある。しかし、人の心配などしている場合ではかった。帰りの電車に乗り、読みかけの資料本を読むうち、頭が仕事モードに戻ったか、急激な腹痛に襲われた。ストッパとかなんとか、水なしでさっさと飲めば下痢が止まるという薬を買っておかなかったことを心底くやみつつ、悶え苦しむ。Wクンは今夜のロケハンにも同行してくれていて、通常なら途中下車して小用を足すのはWクンなのだが、今夜は小生が途中で消える。しかも用事は大きいのである。トイレにかけ込み、間一髪のセーフ。ようやく気を取り直して再び電車に乗れば、酔いもすっかり冷めて、これではもう1杯飲まなくてはどうにもならんという状態に戻ってしまった。入稿のときのバタバタの御礼もしたいので、またまたバーWへ向かう。編集のTさんは無事に帰れたかな、などと思う余裕も生まれたのだが、やはり余裕をかましている場合ではなかった。またもや強烈な腹痛である。創刊第2号で井崎脩五郎さんが会長を務めている軟便友の会という心優しき人が集まる会のことを記事にしたが、その名前が脳裏をかすめる。悶絶歩きのまま階段を上がってWの店内へ。酒を注文する間も惜しんでトイレへ直行した。しばらくして、今度こそ余裕をかましてカウンター席に座った小生に、バーテンダーTさんは言った。
「大事な御話があります。もし、本当にここまで辿りつけないと思ったときは、向かいのホテルに入ってください。1階の奥にトイレがありますので」
 ありがとうTさん。ほんとうにありがとう。今度からそうします。

12月18日(木) 入稿完了、酒つま隊、ロケハンへ       文責:タケ
 前夜は入稿延期を了解してもらった後、吉祥寺のWへ向かった。なんとこの日まで、広告を出してくださる歯科医師のFさんに、原稿の内容を確認してもらってなかったのだ。FさんはバーWの常連さんなので、バーテンダーのTさんに電話をし、ゲラを見てほしいのだがFさんは今夜は現れそうかと聞くと、Tさん、すぐに折り返すと言って電話を切り5分後には本当に電話をくれた。Fさん、一度帰宅していたのに、出てきてくださるという。それで、ゲラを持って大急ぎで吉祥寺へ向かった次第。Fさん、その場でOKを下さり、小生はその旨を仕事場に残っているIさんに伝えた。Iさんによれば、Wクンは小生が仕事場を出てから1時間ほどの間に、原稿を書き上げて帰宅したという。しかし、最後を受け持ってくれるIさんの仕事はまだ終わらない。徹夜になるとのことで、小生はそれを詫びて、明日の朝早くにMOを取りに行くと告げてバーWの店内に戻った。そこからはお定まりのガブ飲みである。
 そして今朝、7時半には家を出て9時に仕事場、10時過ぎに大日本印刷に到着。MさんにMOと出力見本を手渡して入稿は完了した。ヘロヘロの状態で仕事場へ戻る。いい加減バテていて、そう言えばWクンはどうしたかと思って気付いた。彼は今日、早朝から大阪に出張しているのだった。死んでないだろうな。まずそう思ったのが怖い。しかし小生も休んでいるどころではなかった。散歩の達人ムックのTさんが午後1時には来社され、「酒とつまみ隊が巡る飲み屋探訪」を書かせてくれると仰るではないか。小生は調子者である。見目麗しい女性編集者からそのような申し出をされては落ち着いていられない。それではさっそく、今夜あたりロケハンに参りましょう、などと口走ってしまう。そして夕刻。中目黒の飲み屋街に降り立ったのは小生とSさんである。2軒ほど覗いたところでTさんも合流。1軒の店からは取材を断られて、行く先に困った小生は、ホッピーマラソンのスタートに同行してくれたライターのH女史を呼び出す。彼女は東急沿線に詳しいとの読みだったが、それは事実だった。実に居心地のいい飲み屋へ案内してもらい、ひとまずの形は整って散会となった。いきなりの呼び出しに応じてくれたHさんを誘って自由が丘へ移動。すでに腹一杯飲んでいるところへ、トドメの3杯を流し込む。Tさん、Hさん、ホント、酔っ払いですみません。

12月17日(水) あの、入稿、待ってもらえますか       文責:タケ
 さあ、いよいよ入稿日だ。が、小生の原稿はまだ上がっていない。急ぎ仕事場へ向かい、Iさんにはあと2時間ですとかなんとかいいながら追い込みにかかる。結局自分の分を書き終えたのが午後4時ごろで、ここから最後のチェックに入る。小誌の場合、一度印刷所に入稿してしまえば、その後の校正の機会は1回だけ。だから、致命的なミスを見逃していると、印刷所にも迷惑をかけるし、修正代の追加がかかることも予想されるから、入稿前のチェックはとても大事なのだ。しかし、繰り返しになるが、私はゲラ読みが苦手だ。緊張する。緊張しすぎてボーッとなる。この辺りの感覚、お分かりいただける方も、いるだろうか。いないか、いないよな……。ともかく、ゲラ読みに可能な限り集中する。しかし、もういい加減にヤバイ時間だ。パソコンに向かっているWクンの横顔も、なんかこう、実にどうも、ヤバイ感じになってきている。普段は温厚な、柔和な表情をしていることの多いWクンの目が、怪しく光っている。それもそのはず、昨日からぶっ通しで原稿を書いている。今朝見たときも、昨夜小生がちゃっかり帰ることをきめたときと同じ体勢であったし、それは今も変わらない。そこだけを単純計算してもすでに18時間になろうとしているのだ。Iさんの表情も険しい。猛烈な勢いでデザインワークを処理しつつも、ちょっとこれはという雰囲気になってきた。このままでは大日本のMさんにも迷惑をかける。前回は、ひとまず事務所でビールなんぞ飲んでもらいつつ待ってもらうなんていうふざけた提案をしたものだが、今回は、もしそれを実行してもらったとしても手ぶらで帰ってもらうことになりかねない。そこで電話を1本。あの、入稿ですけど、本当に遅くなりそうで……。怒られるかと思ってビビリまくっていたが、Mさんは明日の朝早くに、持って来ていただくことはできますかと明るく答えてくださる。それはもう、はい、必ず、もう、持って行きますです。ということで、我等が『酒とつまみ』は第4号にして、ついに入稿日の約束を破ってしまったのであった。ごめんなさい。


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